発疹を伴う病気

生後4～5か月から1才くらいまでにかかる病気で、原因は大人の唾液中にあるヒトヘルペスウイルス6型です。

突然の高熱（39～40℃くらいにもあることがある）が3～4日続き、熱が下がってくると、お腹や背中、顔に湿疹がでてきます。少し痒みもあることがあり、不機嫌になることがあります。

発疹のでていない時に「突発性発疹だ」とは、なかなか診断できません。最初はほとんど風邪症状と同じですので、「風邪」と言われることも多いことと思います。

対症療法で、解熱剤を処方することがありますが、機嫌がよければ、解熱剤を使う必要はありません。水分補給をしっかりしてください。

麻疹は、麻疹ウイルスにより起こる病気です。高熱、発疹、頑固な咳、眼脂がみられ、中耳炎、気管支炎などを起こし、重篤な合併症として、脳炎、心筋炎などがあり、特効薬はありません。小さい子どもさんがかかると、入院することもしばしばです。

まず、2～3日、38度台の熱がでます。いったん下がりかけて、再度熱があり、3～5日後に39～40度の高熱になります。発疹のでる前の初期の頃、頬の裏～歯肉にかけて小さな白い斑点がみれます。これが麻疹に特徴的なコプリック斑です。この斑点は早期診断の決め手になります。

咳やくしゃみで飛沫感染しますが、感染力があるのは発疹の出る3日前からで、潜伏期も10～12日ですので、保育園や学校などの集団での発生は防げません。日本では、毎年十数名の死亡が報告されています。

かからないようにするには、予防接種しかありません。1才の誕生日のプレゼントと一緒に、ワクチン接種をしてください。2000年より日本小児科医会は、麻疹制圧運動を推進しています。もちろん罹ったことがなく、ワクチン接種していない大人にはうつりますので、御用心。