応急処置
頭を打った
やけど
子どもの周囲には、ポット、ストーブ、テーブルの上のコーヒーカップ、みそ汁の入ったお椀など、やけどの原因になるものがたくさんあります。
程度により1度(発赤)、2度(水疱形成)、3度(乾燥し灰白色で知覚麻痺がる)と分類されます。正確には24時間以上たたないと判断はできません(受診した日は赤みがある程度だったが、翌日水疱ができることはよくあります)。
やけどを負ったら、まず水道の流水で10分間くらいは冷してください。冷やすことで、やけどの進行を防ぐことがあります。水疱ができたら破らずに一度は病院で処置してください。
アロエやチンク油などの民間療法で不潔になり、悪化することがりますので、一度は病院を受診してください。
ひきつけ
「こどもは、発熱とともにけいれんをおこしやすく、また泣ききって息を吸うのを忘れて、手足をけいれんさせることもあります。これらは、心配のないものです。けいれん時は、体を締め付けているひもやボタンなどをはずし、楽な姿勢にしてあげましょう。
泣き入りひきつけの場合は背中をとんとんと叩いて刺激することも効果的です。舌を噛まないようにとタオルや箸などをむりやり口の中にいれる人もいますが、危険ですので絶対にしないでください。
すぐに受診をすすめるのは、以下の場合です。
- 15分以上続くけいれん
- けいれんが左右非対称
- 熱のないけいれん
- 1回の熱で何度もけいれんする
鼻血
鼻血は、鼻の入口の毛細血管の多い所からの出血がほとんどです。こどもは鼻をいじったり、ころんで顔面を打ったり、熱がでただけでも鼻血がでることがあります。
止血手順
- 小鼻を圧迫すること
- 冷たいタオルで冷やす(ここまでで、ほとんど止血します)
- 脱脂綿やガーゼを鼻の穴の大きさ位にしてつめる
ここまでして15分たっても止血しない場合は、病院を受診してください。
嘔吐
赤ちゃんの「嘔吐」は、ほとんど生理的なものです。
食道と胃のつなぎの部分が十分発達していないため、ミルクを飲んだばかりの赤ちゃんは逆流して、口からミルクをだらだらと吐くことがあります。またミルクと一緒に空気も飲み込んでいますので、ゲップと一緒にドバーッと吐くことがあります。ですから、単に吐く場合は急を要することはありません。
嘔吐が頻回で、体重が増えない、顔色が悪い、下痢や発熱を伴う場合は受診しましょう。
発熱
こどもは大人に比べ、脳や肝臓、筋肉など活発に動いてエネルギーを燃焼させています。そのため、体温がやや高めです。また、一日のうちでも体温の高い時間と低い時間があります。昼すぎに走りまわっている子どもさんの体温は、38度近くになっていることもしばしばです。機嫌がよければ様子観察でいいです。
生後6か月以上の乳児では、ミルクの飲み方や機嫌がよければ、夜間にすぐに病院受診をする必要はありません。ただし、3か月未満の子どもさんの38℃以上の発熱は一度受診されることをすすめます。
大切なことは、熱の高さではなくて、機嫌はよいか、顔色はいいか、ミルクは飲めているかです。発熱以外の症状も注意して観察してください。
誤飲
こどもは、手にするものは何でも口にします。
直径3cm程度のものは、簡単に飲み込めるのです。たとえば、ぼたん、ふた、コイン、電池など、フィルムケースに入るくらいの大きさが目安になります。その他、薬、洗剤、ホウサンだんごなども食べてしまいます。
一番多いのは、「たばこ」です。10kgの子どもの致死量はたばこ1本と言われています。但し、たばこ自身催吐作用がありますので、ほとんどの子どもさんは口腔内にたばこの葉があっても、2cm以上は飲んでいないようです。その程度なら、ミルクを飲ませて様子をみて結構です。すぐに胃洗浄をする必要はありません。
ただし、お父さんたちが灰皿代わりにジュースの空き缶を使うことは、ニコチンなどはが飲みかけのジュースに解けて、それも子どもさんがジュースと間違って飲む危険性がりますのですので、止めて下さい。